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2021年入社 障害者支援施設(支援員) 東海大学 健康科学部 社会福祉学科
高校に進学するまでは福祉の現場で働きたいという意思はなく、特にこれと言って働きたい仕事の展望もなく、2年生の文理選択では何となく理系クラスに進み宙ぶらりんに過ごしていました。そんな時に、朝井リョウさんの『少女は卒業しない』という本が目に留まり、短編集なのですが2日ほどで完読してしまうほど面白い内容の作品でした。中でも印象に残ったのが知的障害を持った男の子と普通学級の女の子とのお話で、私にとって「障害」というものの見方が変わった瞬間でした。その後、祖父母が亡くなった事がキッカケとなり、福祉職として働きたいと思い、大学も福祉学科に進学しました。翔の会には、母が過去に務めていた為、小学生の頃からイベントに参加させていただいたり、法人が運営しているカフェなどにも足を運んでいました。その時から、年齢や障害などには縛られない考え方に魅力を感じ、会社説明会などでそれを再認識したことで入社を決意しました。
私が働いている『入道雲』という事業所では、知的障害を持った利用者さんの仕事の場と生活の場が分かれており、私は日中活動(10:00~16:00)で利用者さんのお仕事などのサポートをしています。お仕事以外にもドライブに行ったり、感染症の状況みてお出かけに行ったりもします。また、利用者さんが個々で「~がしたい」「~行きたい」といったニーズがあった場合には、それを実現するために、支援を行なっています。ただ、こういったニーズは口頭で伝える事が出来れば、可能な限りすぐにでも実行に移すことが出来るのかもしれませんが、利用者さんの多くは自分のやりたいことを伝える事が難しい方ばかりです。そのため、利用者さんの日常の様子から、どのような事を求めているのか、行動にはどういった意味があるのかを探るように心掛けています。「好きな物が食べたい」という簡単に叶えられそうなニーズでも、遠回りをしながら探ることになりますが
翔の会では、障害分野であったり、児童、高齢といった色々な福祉事業をおこなっています。そのため、はじめは障害分野に興味があったけど、しばらく働いたら児童分野も気になってきたという場合には、異動の希望を出せば色々な分野を経験できるところがオススメです。
また、私が働いている入道雲では自分が担当する利用者さんのニーズを実現するために、これまでおこなってこなかった事などにも取り組まなければいけない場面があります。私は一年目だったので、はじめは思い切った事をしていいのか、先輩や周りの人に迷惑をかけてしまわないかと心配でしたが、先輩にわからないことは相談もしやすく、フォローもしていただけるので、やりたい支援ができる環境に恵まれていると思います。
新型コロナウィルスが流行し始めたのが、私が大学3年生の終わりの時期で、すでに周りでは就職活動を行っていました。私も遅ればせながらアプリを利用して会社説明会に参加していたように思います。ただ、3、4月は大きな会社説明会のイベントなどは緊急事態宣言などの影響により中止となり、複数の会社を同時に見るということはできない状況にありました。まだ、リモート説明会というのも定着しておらず、翔の会では少人数での説明会を実施していたため、話だけではなく、目で会社を見学できたので一番魅力を感じました。
入職後については、現在進行形でトライアンドエラーを繰り返していますが、周りの人に助けられて何とか一年が経過しようとしています。今後も周りに助けられながらでも、働き続けられたらいいなと思います。