理事長 市川宏伸
令和4年度の事業計画について
平成13年1月26日、東京都庁舎で福祉保健局長から社会福祉法人の認可を受け、約20年経過した。昨年2月、20年記念式典を開催するべく、準備したが、生憎の〝新型コロナ蔓延〟のため1年延期となった。しかし1年延期しても、オミクロン株の勢いは衰えず、令和4年2月26日に、大屋滋先生(千葉県自閉症協会会長、旭中央病院脳外科主任部長)による、オンライン講演「地域に生きて」を行うこととなった。20年間の法人の歩みについては、東京都をはじめとした地域の行政・住民の皆様のご支援があっての賜物と考え、改めて感謝している。
令和4年度も、施設入所支援、短期入所、共同生活援助、居宅介護、生活介護、就労継続支援B型、就労移行支援、児童発達支援、放課後等デイサービス、就労支援事業、相談支援事業、発達支援センターなどの事業を展開していく。法人は2局体制をとっており、地域支援局は相談支援部(4事業所)、支援サービス部(5事業所)に分かれている。施設支援局は入所施設をはじめ7事業所あり、これら以外に法人本部事務局からなっている。事業所では複数の事業を行っているところもあり、これらを合計すると、16拠点、57事業となる(令和4年4月現在)。
本年度はパサージュいなぎ隣地に強度行動障害者、高齢者を対象としたグループホーム(短期入所者用2部屋と合わせ20部屋)を令和3年度に引き続き建設し、年度内の開設を目指す予定である。強度行動障害者については法人設立以来、支援対象としているが、一人ひとり行動上の問題は異なっており、その対応も試行錯誤しながら考えていく必要がある。対応を一方的に行えば、虐待になる可能性もあり、厚生労働省でも強度行動障害者処遇研修を行って、研修参加者のスキルアップを図っている。行動障害は生育の中で生じてくるもので、多くは自閉症スペクトラム症に起因するとされている。また、適切な医療的関与の必要性も論じられている。他方、南山ホール売店業務を収益事業からコラボいなぎいなぎワークセンターへ業務移管をするなどの見直しを行うことにした。
当法人も設立から22年目となり、稲城市から始めた事業も、多摩市、昭島市、中野区、日の出町と拡がっている。当初約30名だったスタッフも合計416名(常勤175名、非常勤199名、嘱託46名:令和4年2月末日時点)となった。当法人のモットーである「自分らしくある」・「地域にある」・「尊厳が守られる」を念頭に、利用者の立場に立った、地域に根差した、福祉の展開を、これまで通りに目指していきたい。そのためには、全スタッフを対象に、これまで以上に研修、研鑽を行い、法人の基本理念の徹底を続けたい。我々が対象としている〝発達障害〟、〝知的障害〟などは外見からだけではその存在が分かりにくいだけでなく、当事者も気づいていない場合もあり、合理的配慮の対象から外れてしまうこともある。一人一人の抱える困難は異なっており、戸惑うこともあるが、〝個を重んじた支援〟を目指している。すばらしい支援とは、支援者が“すばらしい”と考える支援ではなく、利用者・保護者が“すばらしい”と考える支援である。これらのことを忘れずに利用者に接して行くことを目指したい。我々の目指す最終的な目標は、障害者が社会に合わせるのではなく、社会全体が障害者にとって住みやすい社会になる事であり、令和元年度から始めた、「地域と連携した社会貢献事業」も法人として更に展開していきたい。
法人名 | 社会福祉法人正夢の会 |
法人住所 | 〒206-0824 東京都稲城市若葉台四丁目32番地の2 |
事業内容 | 施設入所支援、生活介護、短期入所、就労継続支援B型、就労移行支援、共同生活援助、共同生活援助(強度行動障害者対応)、放課後等デイサービス、児童発達支援、児童発達支援センター、療育相談、就労支援、各種相談支援、発達支援センター、地域活動支援センター、研修事業他:18拠点54事業 |
担当者/連絡先 |
採用担当 東福寺寛 TEL :042-350-3100 |
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