【突撃!教えて法人さん!!】〜法人格による違いって何があるの?~前編
2022年04月30日

こんにちは!F2Fインターン生のほそっちです!
私は福祉業界への就職を考えている3年生です。

みなさんは、福祉業界への就職を考えた時、社会福祉法人や株式会社、NPO法人など「法人格の違い」について気になったことはありませんか?

私自身、就活生の一人として、「法人格によってどんな特徴があるんだろう?」「就職先を決める上で重視した方がいいのかな?」という疑問を抱いたことから、実際に就活を終えた4年生の方々に、法人格の違いに関するアンケート調査を実施しました。

結果、約8割の方が株式と法人の違いが就職先に少しでも影響を及ぼしたと回答しており、
「社会福祉法人は決められたサービス提供だけをやっているイメージ」
「株式会社は利益が出るサービスを中心にやっているイメージ」
など、それぞれに様々なイメージをもっていることがわかりました。

今回は、そのアンケート結果をもとに、「じゃあ実際はどうなの!?」というところを明らかにしたく、社会福祉法人と株式会社、それぞれの人事担当者にインタビューを行うことにしました!

お話を聞いたのは・・・
・社会福祉法人福祉楽団@関東/高齢・障害:https://fair.f2f.or.jp/company-page/00110000013dr6b/
・株式会社リエイ@全国/高齢:https://fair.f2f.or.jp/company-page/20192091/

今回お聞きしたのはほんの一例ではありますが、少しでも今後の参考になればと思います!

まずは人事のお2人ご自身のことについてお聞きします。就職先を決める際、法人格の違いは重視していましたか?また、就職活動の軸は何でしたか?

私は、とある株式会社と福祉楽団の2社の選考を受けたのですが、法人格の違いというよりは、会社の理念・事業と自分の価値観が一致していることを就活の軸として重視し、最終的に理念や事業へ共感度が高かった福祉楽団に就職を決めました。

自分がおばあちゃん子だったことや、高齢化が進む中で、 介護関係の仕事をしてみたいと思ったことから 、高齢分野の道に進むことを決めました。施設見学をしたとき、自分が将来入るならこんな施設がいいと思えたことや、利用者様に楽しんでもらうために様々な取り組みを して いたことがとても印象的でした。また、社会福祉法人や株式会社に限らず、介護事業が膨大にある中から利用者に選んでもらうため、時代の変化に合わせてサービスを追求しているところが魅力だなと思い、リエイに決めました。

お二人とも、法人格より理念や取り組みへの共感を大切にされていたんですね!
では、それぞれの職場や働いている人の雰囲気はどんな感じですか?

職員は当事者の方のことを1番に考えて働きたい、地域のために何かしたいという思いを持った人が多いです。組織が大きくなればなるほど全ての職員にその思いが浸透するのは難しいこともありますが、福祉楽団はそれがすごく強く、共通の目的意識を持てていることが特徴的です。

福祉や介護を志している方の集まりなので、困っている人を助けたい、人の役に立ちたい、人に喜んでもらえることが自分の喜びである、という人が多いです。施設ごとで多少違いはありますが、どこも和気藹々としていて、介護職員以外にもいろんな職員が働いており年代も様々なので、どのような方でも受け入れてくれる雰囲気は利用者様も職員にもあると感じます。

どちらにおいても、人や社会の役に立ちたいという根本的な思いは共通しているんですね!
就活を終えた4年生にとったアンケートでは、「就職先を決める際は、組織の利益よりも利用者の利益を優先しているかを重視している」という声が多くありました。その点はどうなのかお聞きしたいです。

福祉楽団では第一に「当事者の最善の利益を考える」という考えをもって事業を展開しています。私自身も、法人として当事者の暮らしを大切に考えていることや、当事者を「支援を受ける人」と捉えるのではなく、障害があっても高齢になっても「社会の中で活躍できる存在に」と捉えている点がとても魅力的で就職しました。

リエイでも、法人理念として、高齢者へ快適な生活サービスを提供していこうと「介護から快護へ」を掲げ、一人ひとりに合わせた個別的な対応と自立支援、マナーを特に大切にしています。具体的には、 レクリエーション への参加等を強制せず、施設にいる時はご自宅と同じような感覚で過ごしてもらえるよう心掛けています。 中には自由に身体を動かせない方もいらっしゃるので、その方には飲み物や着る物をその都度ご本人に確認するなど、個人の意思を尊重する考えを大切にしています。

形は違えど、当事者を第一に考えている点は共通しているのですね。
では、福祉楽団さんにお聞きします。「当事者の最善の利益を考える」という理念を実現するための具体的な取り組みがあれば教えてください。

障害者の就労継続支援として『恋する豚研究所』という事業を行っています。障害のある方々が作ったハムやソーセージを販売したり、その食材を使ったレストランを運営しているのですが、そこでは「福祉」を前面に出して売るのではなく、一般の方にも手に取っていただけるようなブランディングをしています。
これは、福祉の業界を外に開き、利用者を一般の社会の中の一部で活躍できる存在にするという考えが元になっています。

ありがとうございます。
では、リエイさんでは「利用者に選んでもらうため、時代の変化に合わせてサービスを追求しているところが魅力」というお話がありましたが、利用者さんに選んでもらうための具体的な取り組みがあれば教えてください。

リエイではフードサービス事業を介護にも活かして食に力を入れています。食事が持つ役割として、必要な栄養を摂取するだけでなく、生活に変化をもたらし精神的な満足感を感じてもらえるよう心掛けています。主菜を選べる選択性メニューを採用したり、食事の時間をよりお楽しみ頂けるよう演出にもこだわっています。レストラン風の演出や、時には寿司職人が各施設を回って寿司を握って目の前で 提供しています 。また、 オンライン旅行 など、楽しみを感じてもらえるような取り組みもしています。他にもロイヤルセラピーというリラクゼーションサービスを、介護職員が介護技術の研修とともに覚えて利用者様に提供しており、職員にとっても介護にとどまらない技術獲得の機会になっていると思います。

今回は、前編をお届けしました!それぞれの理念や取り組みについてお聞きし、サービスは異なるけれど、根本的な思いは同じであると感じました。
後編では、「法人格による事業展開の違い」「今後の展望」について見ていきたいと思います!