【社協meets!後編】~社協に関する質問コーナー~
2021年12月25日

皆さんこんにちは!
インターン生のでこちゃんです(^^)/

今回は、2021年11月10日(水)に行った「社協meets!」のイベントレポートを掲載します!
こちらのイベントは、社会福祉協議会(以下、社協)の内定者や元職員の方々をお迎えして、私がインタビュアーとして公開インタビューをさせていただきました。

社協について興味がある方は多いと思いますが、情報が少ないのが現状だと思います。
そのため、社協について深められるような内容にしたいと思い、少しでも皆さまのお役に立てればと考え企画いたしました!


今回は、その中から「後編~社協に関する質問コーナー」をお送りいたします(^^)/

「前編~社協を選んだ理由と就活How toについて~」もぜひご覧ください!

前回に引き続き話すのはこの人たち

内定者さん
社協に就職予定の大学4年生。
大学では社会福祉を学んでいる。
でこちゃん
でこ
障害福祉分野の法人に就職予定の大学4年生。大学では内定者と同じく社会福祉を学んでいる。
社協での実習経験がある。

うえすぎ
うえすぎ
社協にて7年半勤務。最初の3年間は重度心身障害者の地域活動センターで介助職を経験し、その後はボランティアセンターでコーディネーターとして勤務。
昨年転職し、現在は一般社団法人FACE to FUKUSHIの事務局スタッフ。

社協職員として福祉の現場は経験しておくべき?

社協での就職の前に施設等での現場経験を積むべきでしょうか?

これは人によるかと思います。自分が現場経験を積んだ方が良いと思えばそうすればいいと思いますし、やりたいことがあったらそのまま最初からやるのも良いと私は考えます。

個人的には、現場経験はできる機会があるならしたほうが良いと思います。なぜなら、何をするにしても、地域の課題や資源を当事者の暮らしを通して理解した上で仕事をすることが大切だと考えるからです。実際に私は最初に配属された重度障害者施設での経験が、その後のボランティアセンターでの業務(特に地域のボランティアや当事者との関わり、他職種との連携やコミュニケーションにおいて)に非常に役に立ちましたし、今も福祉業界で仕事をする上での基盤となっていると感じているからです。

何かしらの形で現場経験を踏むことは大切ですね!

地域住民の福祉への意識を変えることはできる?

社協の活動を通じて、地域住民の福祉に対する意識の変革は可能だと思われますか?

一気に全てを変えるのは難しいと感じます。なぜなら「福祉に関心を持たせる」「意識を変える」ということは、一歩間違えると社協の押しつけになってしまうからです。
地域活動やボランティアへの参加を促すにしても、「なぜやるのか」「どう関わり合うのがベストか」といった地道なコミュニケーションを積み重ねていくことが大切で、地域と関わる人自身が楽しく活動できる環境作りをいかにできるかが鍵であり、社協の役割であると感じます。
社協だけで「変革」を行うのは難しいですが、従来の福祉の枠にとらわれず、他業界や他職種との繋がりをいかに持っていけるかが意識変革を行う上で重要になってくるかと思います。
無理に変えようとするのではなく、粘り強い対話の先で「気づいたら良い方向に変わってた」くらいが理想ですね。

地域は色々な機関で成り立っています。インフォーマルとフォーマルの線引きをするのではなく、地域全体で福祉に関わることが大切だと思います。社協は「先頭に立って」何かをすることではなく、「地域の一部分」として繋がりを作る役割があると考えています。

どちらも重要な意見ですね。
私自身も社協の役割としては、意識変革をしていく側面よりもニーズがある人々に対して働きかけるほうがメインであると感じていました。
「大きなこと」は「小さなことの積み重ね」で成り立つと思います。自分のできる精一杯を各自がやっていくことが求めれれているのだと思います。

地域住民と協働するために必要なこととは?

どうアプローチすれば住民の方々が協働してくれると思いますか?

先程の質問への回答同様、コミュニケーションを通じた歩み寄りが必要ですよね。
中には住民さんからのクレームなど、ネガティブな場面に立ち会うことも多いですが、そこから逃げずにきちんと声に耳を傾けることが関係性の一歩となります。
一筋縄ではいかない現場なので、日頃からの住民との関わりの中で信頼関係をいかに築いていけるかが大切だと思います。

やはり「信頼関係」がないと始まらないのですね。「支援する」という感覚よりは、「困りごとを話し合う」感覚で接していくことが重要だと学びました!

例えば、ゴミ屋敷の支援に入る時も、単に掃除をすることを目的とするのではなく、掃除をしながらその家の方との関係性を築いたり、周辺の地域の人とその人を繋げる関係性を作っていくことを重視します。全ては「関係作り」であるので、手段を目的化しないことが問われていると思います。

社協に就職が決まって今考えていることは?

現時点で不安だと思っている事や、将来的に自分がどうなっていたいかがあれば教えて下さい。

直近の心配としては、入社してからどこに配属されるのかが心配で、環境の変化が頻繁にありそうなので少し不安に感じています。
一旦は地元を出て働きますが、ゆくゆくは地元に戻りたいと考えています。

ところで、でこちゃんは、社協の実習に行ったみたいだけど、なぜ就職先として社協を選ばなかったの?

もともと地域に根差した活動に関心があり、コミュニティソーシャワーカーへの憧れをもっていたので、社協での実習はとても良い経験でした。しかし、別の実習で障害福祉施設に行き現場の空気に触れてみて、「まずは直接的な支援をしていきたい」と考えるようになり、当事者の暮らしを知ることで、どんなニーズがあるかを肌で感じたいと直感的に思いました。

また、就活を行う上で、今は多くの社会福祉法人が地域に目を向けており、社協以外にも地域支援に関われるチャンスがあると気が付いたのも理由の1つです。

今は社協だけでなくあらゆる事業所が様々な形の「地域福祉」を展開していますよね。
就活を進める上では社協に限らず、その業界を選んだ人、選ばなかった人、離れた人、いろんな人の話を聞くことが大切だと思います。

これから福祉業界を目指す就活生にアドバイス!

後輩に向けてのアドバイスはありますか?

就活をする中で、自分がそこに入って何をしたいかイメージを持つことが大切だと思います。私の場合は、在学中にボランティアに参加することでそのイメージを形づくっていきました。
これから就活が本格化してきて不安や心配もあるかと思いますが、色々な方のお話を聞くことが大切ということで、今日のお話が少しでもお役に立てたなら嬉しいです!

「社協に入ること」が目的になってはいけないと思います。自分がそこでどんな風に働き、生きていきたいかを大切にしてほしいと考えています。
そして、とにかく色々な人の体験談を聞いてほしいです。また、「誰と一緒に働くか」もかなり大切なので、どんな人が働いているかをしっかり見たほうが良いと思います。
自分の目で見て話を聞いて、進む道や可能性を狭めすぎず、比較検討して「自分で」選んでいって下さい。

今、社会が大きく変化する中で、地域福祉のあり方や社協の役割も大きな転換期を迎えていると感じています。「社協だからこそできることって何だろう」「地域福祉って何だろう」と、常に問い続けながら働くことが求められていると私は在職中に感じていました。社協を就職先に選んだ際には、そういったことを追求していける面白さを感じながら働いてほしいなと思います。

就活をすること、内定をもらうことを目的にしないでほしいと思います。選択肢はいくらでもある時代です。人生はいくらでも自分で設計できるし、切り開いていけるものだと考えます!
就活にとらわれず、自分の人生は何を今経験することによって輝きを増せるのか考えてみても良いのではないでしょうか^^


以上でイベントレポートを終わります♪

本イベントは私自身にとっても大変貴重な機会になりました。皆さまも、「社協」だけにとらわれず、広い視点から考えて自分が本当に合うところはどこか探して欲しいと思います!
お読みいただきありがとうございました(^^)/